めざせ飲食店開業!その3~物件の探し方~
どうも、あに様です。
前回はコンセプトについてでした。
ビジネスの形的な部分だけでしたので、これからはより具体的な内容を書いていきたいなと思います。
コンセプトといっても、実に色んなことを決めなければいけないんですよね。
ターゲット、立地、価格、商品、内装、接客の仕方、考えることは山ほどあります。
そして、今回の話はその中でも「立地」の部分。
ビジネスの形を決めたら、まず最初にやることは物件探しですよね。
箱がなければお店はできません。
自身でビルでも所有しているようなブルジョワな方々は良いのですが、
普通は場所を借りるなり買うなりしなければならないわけです。
よくこんな言葉を耳にします。
「立地ってやっぱり大事だよね」
店舗ビジネスで活躍してる方なら、アルバイトさんですら聞いたことあるセリフかもしれません。
例えば立地が悪いから売れないんだよねきっと。みたいなことです。
確かに立地は売上を作る要因として無関係ではありません。
ただ、ここで一番大事なのは立地が良ければ絶対流行るわけではなく、
悪ければ失敗する確率が上がるという感覚を持つことです。
あなたがやるお店が本当に魅力に溢れていたら、
ぶっちゃけどんな立地でも流行ります。
見たことありませんか?こんな立地で繁盛店!?みたいなお店。
人通りが少ないのにわざわざお客さんが通ってくる店。
住宅街のど真ん中や山のど真ん中にあるのにすごく流行ってるお店。
だから、人通りが少ない場所や道路から見えにくいような物件では絶対流行らない、
とは一概には言えません。
ただ自分のお店が良店かどうかは自身では決めれません。
それはお客さんが決めることです。
つまり、評価は結果ですのでそれはオープンしてみないとわからないのです。
ならばせめて、リスクを最小限に抑え少しでも繁盛店になる確率を上げたいところです。
開業される方は誰もが失敗したくないと思っているはずです。
では、どのように、何を基準にして選べば良いのかということですよね。
物件探しのポイントを以下にまとめてみました。
1.自身の足で調べる
今は情報社会なので物件情報というものはある程度ネットで調べることができます。
家賃や周辺の地図ぐらいはすぐに見れます。便利な世の中ですね。
私自身もネットでまず調べたりすることは多いです。
しかし、気になった物件は必ず自身の足を使って見に行き、周辺の様子を探ります。
これは人任せにはしない方がいいでしょう。
不動産屋さんがオススメだよ!と言ってるからといって全て信用するのはリスクがあります。彼らはプロではありますがそれはあくまで売る技術がすごいのであって、とにかく実績が欲しいのでどんな物件でもその物件の良いところを推して大抵オススメって言います。その担当にもよりますがこちら側に親身になってくれる方は少ないと考えたほうがいいでしょう。まあ、それが仕事なので。
でも、実際にその物件を見ると写真で見るよりも思ったより綺麗じゃなかったり、車通りは多いけど店舗の前に雑木林があって車からは実は見えにくかったり、焼き鳥屋をやろうと思ってるけどそこに行ったら住宅が密集していて匂いで住人から拒否られそう、とかそんなことはよくある話です。
ですから、実際に自身の目で見て色々な角度からその立地を見てみる必要があります。
何より、自分のお店のイメージがその土地に合うのかどうかは大事なことです。
次からの項目で具体的な内容を語りたいと思います。
2.人通りと客層を調べる
当然ですが人通りが多い立地の方がお客さんが来店してくれる機会は増えます。
例えば自分が1年以上の回転資金を持っていて、じわじわ口コミで店の評判が上がればいいと思ってる方はそこまでこれにこだわる必要はありません。
質にこだわる店はお客さんにウケれば勝手にSNSなどで評判が高まり集客ができてしまうからです。
ただ、2,3ヶ月ほどの回転資金しかない場合はそれこそオープンしてすぐにある程度の売上と利益が生まれないと潰れてしまいますよね。
そういう場合は特に人通りがどれぐらいあるのかが重要です。
それこそ自分がその物件の前でカウントしてもいいと思います。
面倒なら業者に交通調査の依頼をしてもいいでしょう。
ただ、営業時間になるであろう時間には自分で一度は見に行くことをお勧めします。
なぜなら客層までは業者もカウントできないからです。
見るべきポイントは道を通る人はどんな人が多いのか。
学生なのか、女性なのか、男性なのか、会社員なのか、会社員ならどんな仕事をしている人達なのかまでは自分の目で見ないとわかりません。
ここで大事なのは、調べた結果が
自身のコンセプトとターゲットに合っているかどうかということです。
例えば焼鳥屋さんや和食屋さんをやるのに、ほとんど学生しか通らない場所であるならばそれはやはり不利と言わざるをえません。
たこやきと一緒にタピオカドリンクでも販売していた方がよっぽど儲かるかもしれません。
自分の店にどんなお客さんが似合うのか、又はいてほしいと思うのかという感覚でイメージしてみましょう!
3.競合店を調べる
これもやはり半径1キロぐらいは実際に歩いて調べてみましょう。
何店舗あるのか、価格設定はどうなってるのかはまずメモっておきましょう。
また、実際に店に入ってみるのが一番いいです。
味のクオリティやメニュー構成、客入りを実際に見ることができますから。
同じ業態が周辺に数店舗あるのにも関わらず、客入りがどこも微妙だったらそれはもうかなりしんどい戦いになりそうですよね。
ただ、ここで勘違いしてはいけないのが競合店が多い方が不利、少ない方が有利という固定観念を持つことです。
こう思ってる方って実は結構多いんです。
確かに競合店が少なければその分お客さんの来店機会が増える気がしますよね。
私にも記憶がありますが、厨房屋時代のお客さんでお昼をあまり食べるところがない土地で定食屋を開いたら大繁盛をしたという例があります。
ただ、その場所にそもそものニーズがないとダメなんです。
その定食屋の周りには工場がいっぱいありました。
働いている人はいっぱいいるのに飯屋が全然なかったんです。
だから良かったんです。
例えば飲み屋横丁のような場所なら、飲みに行くという明確な目的を持ったお客さんがわんさか来るわけです。
こういう場所ならば競合が複数店舗あっても商売になります。
むしろ、同じ業態でもメニューやサービスの仕方に差別化を図ればいいだけです。
ニーズがあるということがわかっているのですから。
もちろん家賃等の条件は無視できませんが。
大事なことはニーズとその土地のキャパを測ることではないでしょうか。
4.価格を考える
価格というのは具体的に言うと物件取得費と物件のランニングコストを指します。
物件を取得する際、家賃は誰もが気にするところだと思います。
家賃は毎月掛かる費用なのでランニングコストに当たります。
ただ、一番お金がかかるところは実のところ物件取得費です。
これは開店する際の初期費用として考えていきます。
物件取得費の中には前家賃、保証金、仲介手数料などが主に挙げられます。
実際には保険に入らなければいけなかったり、共益費が必要だったり、居抜き店舗ならば造作譲渡金が発生する物件もありますが、価格が大きい部分は上記の3点です。
詳しいことは下記URLをご参考ください。
中でも保証金が一番大きいですね。
基本家賃をベースに、家賃×3~家賃×10ぐらいまでが一般的です。
家賃10万円なら、30万円~100万円ということですね。
なぜそんなに違うんだ!
と思われた方も多いと思います。
これは繁華街や観光地のような好立地ほど高く、郊外に行くほど安くなる傾向にあります。いずれにしても結構大きな金額ですよね。
当然ですが自分の予算から払える金額を想定していかなければなりません。
保証金は場合にもよりますが、退去に時減価償却費を差し引いて戻ってきます。
しかし、全額なんてまず戻ってきませんし、ほとんど戻ってこない場合もあります。最初から戻ってこないお金、ぐらいの感覚を持っていたほうが安全です。
まずこれを払えることを前提にして、次は家賃が適切なのかを考えていきます。
家賃の相場は普通、坪単価で考えていきます。
地域にもよりますが、ロードサイド(住宅地寄り)なら1坪あたり1万以下のところが多いですが、繁華街なら2万~3万、それ以上の場所だってあります。
でも何が安くて高いのか、物件の条件にも寄りますし存外わかりにくいですよね。
たいせつなことはその家賃が、自分の商売で払えるかどうかという感覚で考えることです。
つまり、坪単価いくらだから安い!ではなく、
この金額なら払えるかなという感覚で選ぶということです。
そんな感覚でいいの?って思うかもしれませんが、
客単価と回転数を考えれば売上は予想できますよね。
その売上から払えるかどうかはある程度予想がつくはずです。
あとは人通りや周辺にどんな施設があるのか、駅からの距離や箱自体の状態などを総合的に見てその価格で自分が納得できるものなのかを考えましょう。
5.良物件を探すコツ
先ほど物件はネットから見れるという内容は書いたと思いますが、
しかし本当にいい物件はすぐに決まってしまうものなんです。
現在借りている人が出て行く時点で、すでにもう次の経営者が入ることが決まっていたりすることもしばしばあります。
つまり、本当の良物件はネットに出てきません。
では、そのような良物件にどうやったら出会えるか、ということです。
答えは簡単です。
不動産屋に自分の足で周ることです。
電話で問い合わせをするだけではダメです。
これは私の実体験から言う言葉です。
当然ですが、物件の動きは不動産屋が握っています。
中には不動産兼内装屋なんていうとこもありますが。
実際に会って名刺のひとつでも渡してくること自体に価値があるのです。
不動産屋だって人間です。
売りたいと思うお客さんもいれば、売りたくないというお客さんもいるのです。
まずは自分のビジネスへの本気度と人間性を見てもらいましょう。
時期にもよりますが不動産も忙しいのです。
もしその担当者が自分のことを気に入ってくれれば一生懸命探してくれますし、
まだ公開されていない鮮度のいい物件情報を紹介してくれたりします。
実は私が今の事業で1店舗目の物件を取得できたのは、内装屋さんからの紹介でした。
他の物件で一度見積りをしていただいたんですが、色々な都合がありその物件を諦めなくてはならなかったのです。
するとその直後、その内装屋さんからとても良い物件を紹介していただきました。
それはどこの不動産屋にも出ていないような物件でした。
家賃は破格、箱の状態もよく、ロケーションも私が考えているコンセプトにとてもマッチしていたんです。
私はその物件に一目惚れし、すぐにそこでやることを決めました。
私は前の物件で見積りをしていただく際、コンセプトを記した書面をこの内装屋さんに渡していました。どうもその内容を気に入ってくれたようでした。
飲食業は人との繋がりが大事な業種です。
たいせつなことはすでにもうこの時点で人との繋がりは始まっている、
ということを意識することだと私は思います。
是非、参考にしてみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。